塚原美樹です。
前回は、アイデアの原理についてお話ししました。既存の何かと何かの新しいつながりを発見し、イメージできれば、アイデアになるということでしたね。
今回は、面白いアイデアを考えるための具体的な一つの方法をお話ししたいと思います。
マインドマップでアイデアを考えているときには、次々と連想をかいていくのですが、この時の連想の仕方をちょっと工夫しましょう。
1.ポジティブに連想する
連想は放っておくと、ポジティブな方にもネガティブな方にも連なっていきますよね。ネガティブなことを考えると、脳が自然と働きを萎縮してしまい、良いアイデアが浮かびません。ですので、連想は、ポジティブに行うようにすると良いのです。
そのための合言葉が、
「Yes, and」
です。
日本語で言い換えるならば、
「いいね、それと……」
となるでしょう。
何かを考える時、「いいね、それと……」とつぶやきながらマインドマップをかいてみましょう。
たとえば、
「残業を無くす方法は?」
という問題について、解決策を考えるとしたら、
「早く帰る」
↓
「いいね、それと……お風呂にゆっくりつかる」
↓
「いいね、それと……ぐっすり眠れる」
↓
「いいね、それと……朝はスッキリ目覚める」
↓
「いいね、それと……仕事もはかどる」
↓
「いいね、それと……遊ぶ時間が取れる」
↓
「いいね、それと……心もハッピー」
↓
「いいね、それと……気持ちが落ち着く」
↓
「いいね、それと……」
といった具合です。延々と続きますが、途中でネガティブな考えが生まれても、そちらには意識を向けず、ポジティブなことだけを考えてマインドマップにかいてみましょう。この場合は、まとまりがありませんので、ミニマインドマップが適しています。
どんどん連なってしまうので、ブランチが外側に伸びていくことと思いますが、途中で適当に真ん中に戻って構いません。こんな感じにかきます。
強制的に「いいね、それと……」だけで連想してみると、だんだん良いアイデアが湧いてきます。最初はくだらないと思えることも、連想を続けて書いていくうちに、だんだん面白いアイデアになったりしますので、とにかくやってみてください。最初は、実現不可能と感じても、とにかくかいてみて、「いいね、それと……」でつないで行ってください。
2.最後に使えるアイデアを抽出する
普通の思考方法ですと、何かアイデアが出たら、それについて実現可能かどうかを早い段階で考え始め、ネガティブ要因が出てくると、その先を考えなくなってしまいます。
一方、「Yes, and」だけでつないでいくことで、思考を制限するものが無くなり、自由な発想が出てきやすくなります。
こうして、どんどんかいたあと、最後にもう一度マインドマップを見渡しましょう。すると、「これはやれそうだな」とか「ああ、これ取り組んでみよう」というものがいくつか出てくるはずです。すべて、「いいね、それと……」でつないでいますので、くだらないようなアイデアであっても、それを実施するメリットがかかれていることが多いため、やる気も出てくるのです。
そうしたら、そこにクラウドマークをつけてみましょう。
こんな感じに簡単で構いません。
私の場合には、このブレインストーミングの結果、
- とにかく早く帰る
- いらない書類を捨てる
- ネットワーク環境の専門業者を探す
- 朝にクリエイティブな仕事をする
という4つのアイデアを、実行しようと思えるようになりました。
あなたも、ぜひ、「Yes, and」で連想をつないでみてくださいね。
シリーズ記事 「マインドマップでアイデア創造」